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武 蔵 境 圏
観音院の如来像(境南町2-4-8)

JR武蔵境駅南口のバスロ−タリ−を左に見て右折、山桃通りが境南通リにぶっかる少し手前に栄見山観音院があリます。春には桜が美しく、昼間でも落ち着いた雰囲気の寺院で、宗派は曹洞宗です。栄見山の山号は、境新田を開発し境村の基盤をつくった名主役、下田三右衛門の戒名、栄見道喜信士にちなんでつけられたといわれています。

観音院の境内にある下田家の墓地には、天保2年(1682年)9月23日銘の来迎阿弥陀如来像が安置されています。この像は、下田三右衛門の追善のために、子の三右衛門、聟養子の兵右衛門が施主となリ建てたもの。追善というのは、生前の善行を、なくなった後に追加するものです。死後49日間に行えば、生存中の善行に加えられるという仏教思想のひとつです。

この阿弥陀如来像は台座下から光背尖端までの全長が118p。像のみの高さは84p。厚みは最高で25p。親指と人差し指を捻じて右手を上に、左手を下に伸ばした印相で、西方浄土から死者を迎えにくる来迎図を示しています。阿弥陀の石仏は市内でも珍しく、貴重な文化財として昭和53年4月、市重宝に指定されました。

(注)観音院墓地には、入り口近くに文化9年(1812年)9月造像の石仏、薬師如来像や、寛政12年(1800年)11月銘の、庚申塔があります。
両石像とも貴重な傑作で、特に庚申塔の青面金剛の表情は、ユーモラスで芸術的な作品です。