中 央 圏
西窪稲荷神社の絵馬(緑町1-6-5)

五日市街道に面していながら、ひっそリしたたたずまい、 素朴な感じのするこのお稲荷さまは、寛文4年(1664年)ごろ西窪村の鎮守として建てられました。正面本殿の石手奥にこじんまリした神楽殿、中には昭和51年3月文化財(市郷土資料)に指定された35枚の絵馬が、保存されています。

西窪稲荷神社の絵馬には、奉納した人の名前、奉納した年月日などが記されていて、古くは嘉永5年(1852年)から、近年では大正末期のものまであります。
図柄は今も明瞭で、特に紫、朱、緑、青の絵の具がとても鮮やかです。そして描かれているのは「拝み絵馬」といって、稲荷神社の方向に向き、ひざまづいている姿です。ひとリ、あるいは夫婦、または子どもを囲む家族が両手を合わせ、神仏に拝んでいる絵などがあります。当時、所沢や調布辺リに住んでいた絵馬職人が心をこめて描いたものを、願い主が買い求め、ここに奉納していったのでしょう。

このほかにも、日露戦争勝利の兵隊を迎えるときに使った額や、徴兵検査を逃れたお礼の板、精密な大和絵をおもわせる山車の大きな絵馬などか残っています。

(注)昔、神仏に願いをかけたり大願が成就すると、お礼に、生きた馬を奉納する習慣がありました。その後土や木で作った馬にかわり、次第にそれも廃れてきて、「絵馬」を祭るようになりました。